STARTPAGE(133ch)Backnumber 19980323 by J.Taniguchi(jtn@tama.or.jp)

アンチロックブレーキングシステム(ABS)

急ブレーキをかけてタイヤがスリップしたときのキキーッという音は本当に耳障りなものです。でも,あれは耳障りなだけでなく,ロックしてしまうことで,タイヤは方向性を失ってしまうためオートバイの場合,即,転倒しかねない危険な状態になります。

このタイヤのロックを防いでくれるのがアンチロックブレーキングシステム(略してABS)です。乗用車については,ここ数年でABSはエアバッグとともに標準装備される車種がずいぶん増えたように思います。先日乗ったレンタカーのスターレットでさえ,両方とも装備されてましたから。

ただ,例えばエアバッグはシートベルトと併用しないと意味ないですし,ABSだって,これをあてにしすぎて凍結路や雪道で痛い目にあったなんて話もときどき耳にします。安全装備は大変結構なことなのですが,これらの装備はあくまで保険。これがついているからといってどんな運転をしても大丈夫なんて誤解されないよう,広告の方法も含めてよく考えてもらいたいものです。

さて,ほんの少しずつですがオートバイにもABSが装備されるようになってきました。これがあれば,パニックブレーキの時にもタイヤをロックさせずに済むので転倒の危険を少しでも減らすことができます。これもやはり「保険」には変わりないのですが,いざというときに転倒が避けられるのであれば,これはこれでありがたいものです。特にパニックブレーキの時には,ポンピングブレーキなんて絶対できませんからね。

そう考えると,このABS,本当は二輪車にこそ標準装備してもらいたいくらいのものなのですが,どうしても装備大がかりになりがちなこと,そして当然ながら価格にもはねかえってしまうことから,今のところ大きなオートバイがが多いようです。

でも,原付スクーターにもABS付きのものが出てきたようですし,ゆっくりとしかし確実にABS付きのオートバイも増えていくものと期待しています。

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画像の説明:本当は「ゆとり」こそ,一番の安全装備なんですが...。

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