トンプ〜たにぐちのツーリングを楽しもう!Vol.38

2002年9月6日号 [ C1で出かけるツーリングとは? ]

徹底したクラッシュテストで鍛えられたボディとシートベルト着用によって、ノーヘル乗車を可能にしたオートバイがBMW C1。スクーターをベースに個人向けのシティコミューターへと昇華させたイメージを具体化させた乗り物という感じかな。。
ミュンヘン市内の風景にはあたりまえのようにC1が溶け込んでいます。背後のタワーはオリンピック公園のとなりのテレビ塔。もちろんBMW AGの本社とBMWミュージアムもすぐ近所です。
BMWから受けるイメージからするとちょっと鮮やかでポップ過ぎるくらいのデザインはちょっとラテンの血が入っているようにも思えてしまうけど、実際はコンセプトを含めて相当まじめに練り込まれたモデルなんですね。

さて、先日ミュンヘン市内で、C1に試乗する機会があったので、こいつででかけるツーリングなんてのはありなのかな…なんて考えつつ、市内をひとまわりしてきました。

今回試乗したモデルは、後から追加発売になったC1-200。セル一発で目覚めた単気筒エンジンは4サイクルながら排気音はやや金属的。

たすきがけシートベルトを締めて手元のレバーでスタンドを降ろし、おもむろにスロットルをひねってやると、ビーという排気音とともにスピードメーターの針はじわりと上がっていくんだけど。。。

強靱な車体とグラストップのせいか200モデルでも車重に比してエンジンパワーが足りない感じがするのがちょっと残念。最初感じたトップヘビーな乗り味は、角を2つ3つ曲がるうちにすぐに身体になじんでしまうんだけど。

でも、それもこれも「これはオートバイでもスクーターでもないC1という乗り物なんだからね」といわれてしまえばそういうもんかなとも思ったり。。。

オートバイツアー会社ミュンヒナー・フライハイト前からC1試乗に出たときの一コマ。先頭はガイドのマンちゃんで2台目が僕です。いつものエアロステッチロードクラフタースーツにノーヘルってのがなんともオマヌケで笑えますよね〜(同行の高橋さん撮影)
そして、ワイパーも装備されたフロントスクリーン越しの街並みを眺めつつ、思ったのは、いったいこいつでツーリングというのはありなのか考えた結論は…それはyesでもありnoでもあり。

ありふれた毎日の足に徹するならば、あくまでもツーリングではなくてシティコミューティング。でも、この愉快でステキな乗り物が日常からの離脱を実現してくれるなら、その瞬間はやはりツーリングたりえるのではないかなと。

考えてみれば、高速道路に乗って遠くに出かけたり、キャンプをしてみたり、ワインディングロード攻め込んでみたりすること自体は、決してツーリングの十分条件であっても必要条件ではないわけで。

逆に、天気のいい休日の午後にでもC1に乗って近所の公園あたりピクニックに行ってボケラーっと「非日常」な時間を過ごすことができれば、その日一日C1は立派なツアラーとして機能してくれたってこと。

これで、今時の日本製ビッグスクーターに準じるくらいの動力性能をもったC1があったりすると「非日常」な時間にもさらなるバリエーションが期待できるんだけどね。

もし、こんなドーピング仕様のC1があればきっとBMW F650CSを大きく超越した画期的な乗り物になると期待してしまったりするわけですが、まずは(ヘルメット要でも構わないから)C1-200を日本国内でも買えるようにしていただけないものでしょうか?

C1ででかけるツーリングって、日本国内でもきっといろいろなバリエーションが考えられると思うんでね。。。
■諸事情により,デジバイクユーザーコラムは今回で終了となりました。またどこかでお会いできますことを。それではenjoy motorcycling!!
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