ISIZE USER COLUM(133ch) Backnumber by J.Taniguchi
リトルホンダ耐久テスト(7)
Oct.20 (No.607)

しかし,途方に暮れているだけではどうにもならないので,とりあえずエンジン駆動部をフリーにしてペダルでこぎだします。

この状態では完全に自転車と同じ。GPSレシーバーによると時速12kmくらいは何とかキープできますが,それまで時速24.3kmを示していた平均時速はジリジリと下がっていきます。

しかし,車重42kgの「自転車」を自分で漕ぐと思いのほか体力を消耗。しばらくは一応ヘルメットをかぶっていたのですが,だんだん蒸し暑くなってきて途中からノーヘルで乗ってしまいました。何か言われたらその時だと腹をくくって。

上新郷に入ると,自転車屋兼バイク屋を発見。

モトコンポがあったりしたのでちょっと期待したのですが,なんとおやじさんは入院中で「パンク修理くらいしかできないのよねぇ...」と留守番のおばちゃんに申し訳なさそうに言われてしまいました。

再び,とぼとぼペダルを踏んで,埼玉交差点。時計の針は17時。

県道77号をちょっと行ったところのいすゞべレットをリフトに乗せた自動車修理屋兼バイク屋では「今日は夕方からどうしても外せない会合があってね...」。再びガッカリです。

次第に夕暮れが迫り,本当にリタイヤとなってしまうのか...といよいよ不安に...。

それを察したかのように「あ,でも鴻巣まで行けばホンダの専門店があるから」と一言。地図を見るとまだかなり先ですが,日が暮れてしまうと灯火類をつけないといけない,つまりエンジンがかからないといけないのでとにかく鴻巣を目指すことにしました。

再び県道77号から県道26号に入りヨレヨレと走っていると,上越新幹線のガードをくぐったちょっと先に再び自転車屋兼バイク屋を発見。今までの対応から,症状を説明しても何もしてくれないだろうと覚悟を決めて「自分で全部やりますんで,コンプレッサーだけ使わせてもらえませんか?」と一言お願いしてみると...「お〜!リトルホンダかい,懐かしいねぇ...自分でやるなら工具もコンプレッサーも自由に使ってやってみていいよ!」とうれしい返事。

そそくさとキャブ本体,そしてキャブ本体からジェット類も外して圧縮空気を吹くまくって掃除して...組み上げてエンジンをかけてみると...ブブブブーン!と見事に復活。「やった!これでJRで帰らずに済んだ!」。

その後は,とっぷりと日が暮れたなか,川越〜所沢〜立川〜日野と往路をなぞり,自宅到着21時40分。総走行距離217km,平均時速22.5km/h,所要時間約13時間半,使ったガソリンは約4Lの耐久テストを何とか終えることができたのでした。(完)

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途中でほぼ「同期」であろうマツダキャロルを発見。同じ4スト仲間です。
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